バベルと国語 - ポエツ | poets

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久しぶりに台湾人と少し話をしました。ただでさえ覚束ない私の中国語は、更に劣化していました。
「漢語(han yu)がしゃべれるんですか?」とその台湾の小姐は言いました。
あれ?
漢語(han yu)というのは、もちろん「中国の言語」のことですが、台湾ではほとんどこの呼び方を聞きません。ものすごく極端に言えば「日本語を話せますか」を「大和ことばが話せますか」と言っているような感じさえします。
もっとも大陸ではふつう、「中国語」を「漢語(han yu)」と呼びます。現在、日本国内で中国語を学習しようとすれば、大学でも語学教室でも、書店で買えるテキストでも、ほとんどすべて大陸式のものになるでしょう。
もしかしたら、それで彼女は「漢語」と言ったのかもしれません。でも、彼女が「漢語」と言ったのは最初の一度だけでした。

「去年まで台北にいたんです」
「ああ、そうなんですね。どこの学校で國語を習ったんですか?」
と、今度は「國語(guo yu)」になりました。
日本の「国語」が日本語であるように、台湾の「國語」は中国語です。なので「國語」と言えば、つまりは中国語のことです。もうちょっと正確に言うと北京語(北京官話)です。

でも、私はあまり「國語」と呼ぶこともないんです。もちろん「國語」といえばすなわち北京語である、というのは共通認識としてあります。
たとえば日本人同士だったら「おまえ、国語力ないよなあ」と言ったら自然と、国語=日本語です。だけど外国人に対して「あなたは国語が話せますか?」とは聞きませんよね。
そんなわけで私の立場では「中文(zhong wen)」と呼ぶのがいいのかなと思います。

しかし「中国語」と言った場合、広東語や福建語、上海語なんかも「中国の言語」なわけです。私は習ったことはないので詳しくありませんが、これは「方言」程度の違いではなく、ほとんど別の言語です。
そういう観点も踏まえると、「國語」とは国家が指定した公用語である、という意味がより濃厚になってきます。数ある「中国語」の中でも、とくに北京語(北京官話)をもって、国の公用語つまり「國語」に制定したということです。
この「國語」の意味に相当するのが、大陸では「普通話(pu tong hua)」、日本で言う「標準語」です。

日本でも幕藩体制のころは、人の往来も少なかったため、他藩に行くと言葉(訛り)が通じなかったらしいです。それで共通語として能狂言のことばが使われていたとか。芸人は諸国を巡業して回るので、有名な演目のせりふなどは、他国(他藩)の人でも共通して知っていたんですね。

台湾の捷運(MRT)に乗ると、駅名が4つの言語で放送されます。中国語、英語、台湾語、客家語の4つです。
客家(はっか)語が私には意外だったのですが、東南アジアなどの華僑の多くは客家系で人口も多く、彼らの家庭では客家語で話をしているそうです。

かつて人類の言語はひとつだったが、バベルの塔を建てたために神によって言語を分裂させられた… バベルの塔の神話です。
しかし、人類の言葉はもともとバラバラで、バベルの塔を建てるために(=国家を建設するために)言語をひとつにしようとしてるんでしょう。

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