北京のひと - ポエツ | poets

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最近なにかと中国の無秩序ぶりが取り沙汰されています。人体に害のある食品を輸出しているだの、国内の環境汚染が著しく悪化しているだので、いよいよ来年に差し迫ったオリンピックはだいじょうぶなのか? と反中感情のない人でも、このところ中国を猜疑的に見るようになっています。もっとも「オリンピック」なんてイベント自体の価値が、紅白歌合戦と同じくらいどうでもよくなってる気がしますが、紅白歌合戦の出場を断っても歌手はやっていけますが、スポーツ選手は代わりになる舞台が他になかったりしますから。それはさておき。

はじめてネイティブの方から中国語を教わったときの先生は北京の人でした。まだ23、4歳の若くて可愛らしいかたで、とてもきれいな日本語を話しました。授業もかなり落ち着いた様子で、私は完全に語学教師だと思い込んでいたのですが、まだ大学生でアルバイトだと知ったのは、彼女から就職が決まったと知らされたときでした。
日本の大手化粧品会社でした。中国人の髪や肌の色は日本人に近いだけ、マックスファクターなどの欧米系の商品よりも中国女性に適していて、各社とも中国市場の開拓には力を入れていると聞きます。

その彼女との最後の会話授業の話題が北京オリンピックでした。
「北京現地の人たちはオリンピック開催ってどう感じてるんですか」と、当時はまったく中国語の話せなかった私は日本語で聞き、彼女も日本語で答えました。中国語会話の授業じゃないよね。ともかく彼女は目を輝かせながら言うのです。
「やっぱりとても嬉しいです。日本みたいにたくさん物があって、豊かになってしまうと分からないかもしれませんが、私の国はずっと貧しい国でしたから、こういう大きな国際大会が開けるというのは本当に夢のようです」
「特に市民の人たちが喜んでいるのは、前回の選出の時にぎりぎりで落選してしまったからなんです。前回は開催確実とされていただけに、落ちたときにはみんな泣いて悔しがりました。そのぶん、今回決まったときには喜びが倍になったんです」
彼女は黒目がちな瞳をきらきらさせながら話していました。たしかに彼女の言うとおり、こういったことを純粋に興奮と喜びを覚えるには、今の日本人は少し擦れてしまったのかもしれません。私が知っている北京のひとは彼女一人しかいません。それでも、オリンピックについて嬉しそうに語ってくれた彼女の表情を思い出すと、なんとか無事成功したらいいなと思ってしまいます。

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Re: 北京のひと

こんばんは。昨夜は拙き私のブログにコメントを頂戴し、ありがとうございました。
もう、20年くらい前の話になりますが、蘇州出身の方に中国語を習ったことがあります。
ぜんぜん上達しない劣等生の私でしたが、25歳の彼女は我慢強く教えてくれました。
どんなきっかけだったか忘れてしまいましたが、私が「大阪以外のどこにも住んだことがない」と言いますと、先生は「日本の女の人のほとんどが、そう言いますね。どうしてなのでしょうか。日本人は自由にどこへでも行けるのに。私は明日、アメリカへ行けと言われたら喜んで行きます」と言われました。
私が思い切って東北に越してきたのは、あの時の先生の言葉が心にひっかかっていたからかもしれません。

Re: 北京のひと

senjuさんの東北噺はどれも風情があって、私は好きです。
なかでも「三泣き」の記事は、お気に入りに入れて何度も読みました。

 >東北には「三泣き」という言葉があると聞いた。
 >余所者が東北に越してくると、最初は馴染めなくて泣き、馴染んで知る人情に泣き、やがて東北に別れを告げるその辛さに泣くという。
 http://senju1209.blog47.fc2.com/blog-entry-59.html

他にもお風呂屋さんの人情とか、ああいった市井の人々の風景を書いた記事は心にしみます。「ルーティンワーク」をこれからも楽しみに拝読します。

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