何でもできるけど、何もしなくていい - ポエツ | poets

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ここ何年か断続的にお好み焼きのことを考えていました。学生のころから行くといったらせいぜい「ぱすたかん」ですが。「ぱすたかん」て言うのは、お好み焼きのチェーン店で、ちなみにパスタは扱っていません。お好み焼きといえば、あとはたまに下北沢に行くくらいでしょうか。
お好み焼き店には2種類あります。テーブルの上の鉄板で客が自分で焼くのと、焼き上がったのを店員が運んでくれるスタイルです。私はずっと自分で焼く方式のほうが好きだったんですね。まず楽しいし、席に通されたら、未調理の具材がすぐ出て来るので待ち時間が少ない。味付けや焼き加減もすべて自分で調整できます。だけど3、4年前、商品撮影の仕事でスタジオにこもっている合間に、カメラマンさんがこんなことを言いました。
「この前、家で料理するのも面倒だし、外食にしようかって子供連れて出かけたんですよ。
お好み焼き屋に入ったら客が自分で焼く方式の店だったんです。それでも普通は混ぜた具が出て来るでしょ? 混ぜてすらいないの。
もっとひどいのはナイフが付いてきてて、野菜とか大きすぎると思ったら自分で適当に切ってくれって。
家で作るのが嫌だから外食にしたのに、ひどい目に遭いました」

たしかに私も具の大きさにはこだわるから、(たとえば御稲荷さんの具材とか)できれば大きめにざっくり切っておいて、がりっと噛る食感を残して欲しい時もあるし、逆にみじん切りにして歯ごたえはいっさい残さないで欲しい場合もある。そう考えると、具の大きさまで自分で切って調整できるなんて最強じゃね? いや、違う違う。それなら自宅のキッチンで料理すればいいんですよね。
そうか、店っていうのは曲がりなりにもプロの料理人なんだから、客任せってのはまずいんじゃないか。「ウチの店の焼き加減はこのくらい。ソースの量はこれくらい、固さはこれくらい、具の大きさはこれくらい」って、その店が責任を持って、「そこの味」を決めてくれないと。
料理人が無限の組み合せの中から「この味がベスト!」と決定したものを出すべきとすれば、そば屋のように客が自分で七味やわさびで味の調整をできるのはどうなんだろう。料理人が”何も足さない・何も引かない”って状態に調味したものに、客が勝手に足しちゃうんですよ。ハンバーガーやホットドッグのケチャップ、マスタードも同じか。そういえば私は吉野家に行くと、牛丼が紅生姜丼と化すくらい紅生姜をてんこ盛りにします。

要するに、サービスってのはどこまでをお仕着せにするか、どこまで自由度を残すかのさじ加減になるということです。それは飲食店でも、観光旅行でも、テレビゲームでも同じです。で、結論を言うと「何でもできるけど、何もしなくていい」ってのが最強かもしれません。デフォルトは、全部お任せでいいってお客さんのために、乗っかるだけでいいコースを設定する。なんでもかんでも手ずからいじらなきゃ気が済まない方のために、カスタマイズできる範囲を多めに取っておく。
と言うのは簡単ですけど、サービスって言うのは「選ばせちゃダメ」って部分もありますよね。そこに考えさせたり、迷わせる要素を置いたらよくない場合がある。かと言って、強制されている、やらされている、と感じさせてもダメ。

qzmp blogの記事を見ながら、「どこまでがサービスか」という論題を、だらだらと考え続けてます。

[参照]qzmp blog:ここまでタガがはずれていると、そう簡単に自分の中で処理できない

ステーキを鉄皿に乗せて出す店が珍しくないが、あれも嫌いだ。経営者はいろんな理屈を言う。曰く肉が冷めないように。曰くワイルドさの演出。曰くソースが熱せられてジュージューと音を立てシズル感を強調できるなどと。(中略)
では保温と称してあんなに高温に熱した鉄皿に乗せるのはなぜか。調理時間を短くして早く出せば、多少客の滞店時間が短くなるからだ。上記の引用部分にも明記されている。一石二鳥なのだ。第一お客が食べている最中にどんどん焼けすぎる皿など、まともな食べ物を出す気がある店なら使わない。

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Re: 何でもできるけど、何もしなくていい

こんばんは。

私自身は食卓に調味料、ドレッシング類は一切出さない、全然自由を与えない料理人だったりします。だって勝手にしょう油とかかけられるとむっとしちゃうんだもーんっ。
だからラーメン屋さんでは置いてあるお酢を入れるのは失礼かな?と思うし、「タバスコ使われますか?」と聞いて来るパスタ屋さんにはがっかりしちゃうんですよね。

Re: 何でもできるけど、何もしなくていい

それはマルディちゃんは料理が巧いせいかもしれない。
私は自分が混ぜ食いするタイプだからか、
出す側になってもそのへんはあまり気にならないかも。

ちょっとズレるけど、友人の母親は、
「醤油ちょっとかけるとおいしいんだよ」
「ケチャップちょっとつけると風味が増すよ」
って言った瞬間には、もう勝手にひとの料理の上にかけてしまっているそうです。

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