台湾で見たフットボール - ポエツ | poets

Logs

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
題に偽りあり、と言うか、ワールドカップ今大会の中継で観た試合は、日本初陣の対豪州戦だけでした。連れ立って夜食を食べに行った、同学インドネシア華僑のうちで後半戦から観戦しました。単に興味がなかったので、日本にいた所で大差はなかったでしょう。
本旨から外れますが、私はひどくマイペースな人間で、開始時間を先方が設定して開始されるもののほとんどは苦手です。(ていうか、世の中のものごとほとんどそうだし…)サッカーの試合はいわずもがな、TV番組なんかは全滅です。かろうじて守るのは出勤時間くらい。映画館は一日何回か上映を繰り返すので、行った時間にやっているのを観ます。ウェブや書籍のいいところは時限で区切らずに、コンテンツがそこにあるってとこですね。

私は小学生の頃に、『キャプテン翼』ブームに直撃した世代ながら、それでもここ数年の世界盃の熱狂に、いまひとつ釈然としないのは「日本ってそんなにサッカーが根づいていたっけ?」ということです。ところが私にとっては意外だったのは台湾での世界盃の盛況ぶりが、日本とそう大差がないものだったことです。台湾でも多く人たちが、深夜から早朝までTVにかじりついて観戦していました。サッカーには魔力があるというのか、数ある球技・スポーツの中でも理屈じゃなく人を惹きつけてしまう魅力、ロマンの類いが漂っているのはわかります。

ここは敢えて状況証拠と推測から述べますと、台湾でサッカーに人気が出たのは、日本と同時期じゃないかと思います。もとい日本でも言われてますが、サッカー人気というより世界盃(お祭り)人気でしょうか。まず台湾で兼ねてから人気のあるスポーツは、野球とバスケットボールで、ともにプロリーグがあります。
東アジアでサッカー、といえば韓国…ではなくてやっぱり香港じゃないかと、私の印象ではそうなっています。英国領だったためか、たしか古くからプロリーグがありましたし、以前から香港映画にはサッカー場のシーンが多いです。

今回の世界盃開催中、台湾のマクドナルドでは出場各国の国旗をあしらったスヌーピー・カンバッヂをおまけに配っていました。いや、正確には世界盃出場国”と中華民国”の国旗のカンバッヂです。やっぱりおらが国が入っていないのはつまらない、という心情は台湾人も一緒ということでしょうか。同僚に言われて気づいたのですが、世界盃出場国バッヂにいるのはスヌーピーだけなのですが、中華民国バッヂ上にのみスヌーピーとチャーリー・ブラウンが揃い踏みしていて、やっぱり特別扱いでした。
さて、中華民国国民の帰属意識というか、そこを軸にしたナショナリズムというのは、「日本人」をアイデンティファイするほど簡単ではないように思えます。(参照『ヤマトンチュ』

自国が出場していようといまいと、レベルの高い競技はおもしろいものでしょう。とは言え、ここ数年になって日本でサッカー人気が急騰したのも、きっかけはやはり日本代表が世界盃に出場できるかあたりが大きく絡んでるはず。人気があればビジネスとしても成立し、資金が調達できれば選手・チームも育成でき、そして国際大会レベルに技術水準があがる、というサイクルも生まれます。国際舞台で競い合える、勝負ができることこそが人々を熱狂的な応援に駆り立てる。仮託できる対象があるか否かが重要です。
そう考えてみるとカンバッヂじゃないですが、中華民国は現状ではサッカーワールドカップの蚊帳の外に位置してるわけで。日本でもメダルが期待できない種目は、人気がなく注目もされず、もとい競技人口も少ない(そしてこちらも負のスパイラル状態)。たとえば台湾ではテコンドーに異常な人気があり、街中でも道場通いする子供たちの姿をみかけます。これはたぶん(?)男子は兵役の時のカリキュラムにあるってのも下敷きにあるかもしれないけど、一番大きいのは、テコンドーがオリンピック台湾代表がメダル獲得をした競技だからでしょう(正確には政治上の問題で中華台北:Chinese Taipei 名義での参加)。
そうなるとサッカー世界盃なんてまったく埒外ってことになりそうなんだけど。たとえば同じ国際大会でも、日本では荒川静香のメダル獲得で沸いた冬季五輪ですが、台湾では大会自体ほとんどスルーに近かったです。地理的に盛んな冬季スポーツが少ないせいか知らん。

私がはじめて香港を旅したのは一九九九年のことでした。そこで中田英寿が香港でも非常に人気があることを知りました(この記事をもたもた書いてるうちに引退発表しちゃいましたね)。台湾でも先日の中田の引退は繰り返しニュースで取り上げられていました。
それから台湾でもっとも有名な日本人男性の名前といえば「一朗」です。いわずもがな野球選手の鈴木一朗のことですが、さすがに漢字の国だけあって「鈴木一朗:ling mu yi lang」として認識されているので、「ICHIRO」と言っても通じません。余談ですが「ブルース・リー」はまだ通じると思いますが、「李小龍」と言った方がいいでしょう。「ジェット・リー」はまず誰も知らないので「李連杰」と呼ぶしかありません。

で、ようやく本題なんですが、香港や台湾のひとが、中田やイチローを応援していることについて。
このへんはもう少し雰囲気を読まないと何ともいえないのだけど、人種的に近く顔立ちも似てるとは言え、「中国人」にとってみれば外国人ではあることは間違いないわけです。
日本では野茂や中田が海外リーグへ移籍、活躍したからこそ、外国のゲームを観られる機会が増えた。ではメジャーで活躍したのが野茂じゃなくて王建民(現在ニューヨークヤンキースの投手、台湾人)だったら? 日本人は「顔立ちの似た同じ東アジア人」にそこまで仮託できたかな、と。ひょっとすると彼らの意識は、「日本人」ほどアイデンティティの囲い込みが狭義ではないのかもしれない。歴史を見れば外来の王朝の支配下にあった時代が長いし、中国の文字(漢字)を使っている文化圏があって、「華人」というカテゴリで言えば世界中に同胞がいて…。その観点なら、白人の国で活躍する「同じ東アジア人」という大雑把な対象区分がありえそう(でも李小龍の日本での人気はそんなかんじだった気もします)。今回の世界盃でも、台湾のメディアなどは日本代表に注目してた感があるけど、これも親日感情がどうのって以前に、(「台湾」や「中国」は出場してなかったので)仮託できる対象を公約数的に拡げると「日本」がもっとも近似だった、ということなんじゃないかしら。
そういえば以前、台湾人の同僚が「外国人みたいな顔立ち」という表現を使ったとき、「私も(日本人なので)外国人ですけど」と言うと、こういう場合の「外国人」は西洋人を指すのだと言われました。「ガイジン」という語が、まずは白人を指すというのは日本特有だと思っていたので、これには驚きました。

comment


  管理者にだけ表示を許可する

trackback

用FC2,寫部落格日誌也都簡單阿!

検索語抽出

ポップアップ・コメント

poets designed

Ajax検索
AD

台湾留学 完全サポート

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。